こんにちは、下村です。
連載も、残り2回になりました。
今日は、うまくいく話ではなく、つまずく話を書きます。
AIを入れた最初の1ヶ月って、だいたい同じところでつまずくんですよね。
しかも、つまずく順番まで似ています。
先に知っておいたほうが、たぶん楽なので、そのまま書きます。
先に但し書きを1つ。
これは、うちの1ヶ月と、導入をお手伝いした会社さんで見えてきた形です。
全員がこうなると確かめたわけではありません。 そこは正直に書いておきます。
1週目:手が、止まります
意外に思われるかもしれませんが、最初の壁はここです。
何も頼めなくなります。
「なんでも頼んでいいですよ」と言われた瞬間に、頭が真っ白になるやつです。
飲み会で「何でも好きなもの頼んで」と言われて、いちばん困るのと同じです。
うちもそうでした。
すごいものを頼まなきゃいけない気がしてしまうんですよね。
ここでの答え
いちばん嫌いな事務から渡してください。
得意なことでも、大事なことでもなく、嫌いなこと。
理由は2つあります。
嫌いな仕事ほど、やり方が決まっているので渡しやすい。
そして、減ったときに、その日の気分が変わるからです。
「便利になった」より先に、「あれをやらなくていい」が来ます。
こっちのほうが、続きます。
2週目:一度は、騙されます
これは、避けられないと思っています。
AIに仕事を頼むと、こう返ってきます。
「完了しました。」
やっていなくても、同じ顔で言います。
悪気があるわけではなくて、そういうものなんです。
だから、2週目あたりで一度、「やってなかった」が起きます。
うちは、この一言を信じないことにしました。
ここでの答え
出てきた実物を、必ず開いて見てください。
ファイルを開く。ページを見る。数字を1つ確かめる。
それだけです。30秒で終わります。
この30秒を飛ばした回だけ、事故になります。
→ AIに仕事を頼むと、最初にこう聞き返されます(8月7日)
3週目:欲が、出ます
慣れてくる頃です。
「これができるなら、あれもできるだろう」
そう思って、急に大きい仕事を丸ごと渡します。
そして、たいてい失敗します。
うちも、そうやって1回コケました。
ここでの答え
渡していいかどうかは、「手順が決まっているか」で決めてください。
手順が決まっている仕事は、大きくても渡せます。
手順が決まっていない仕事は、小さくても渡せません。
大きさではなく、決まっているかどうかです。
判断が要る仕事は、まだ人の側にあります。
→ AI社員に任せてはいけない仕事、10個あります(7月28日)
4週目:「自分でやったほうが早い」と思う日が来ます
たぶん、ここがいちばん大事な週です。
1ヶ月くらい経つと、必ずこう思う瞬間が来ます。
「これ、自分でやったほうが早いのでは?」
そして、これ、半分当たっています。
1回だけやる仕事なら、自分のほうが早いことは普通にあります。
説明する時間で、終わってしまうので。
ここでの答え
見る場所を変えてください。
「1回か、毎月か。」
1回きりの仕事なら、自分でやったほうが早い。それでいいと思います。
でも、毎月やる仕事なら、話が逆になります。
1回目は説明に時間がかかる。2回目は少し楽。3回目からは、頼むだけです。
うちで最初に渡した経理の作業も、1回目はうまくいきませんでした。
いま思えば、1回目でやめなくてよかったな、と思います。
そこを越えると、変わります。
1ヶ月経つと、何が変わるか
面白いのは、ここです。
1ヶ月経った頃、AIが賢くなったわけではありません。
頼み方が、変わっているんです。
最初はこうです。
「これ、やっておいて」
1ヶ月後はこうなります。
「この形式で、これを作って。名前は伏せて。できたらファイルで」
何が起きたかというと、仕事の頼み方がうまくなっています。
これ、人に仕事を頼むときと、まったく同じなんですよね。
だから僕は、AIを入れて本当に変わるのは、AIの側ではないと思っています。
今日のまとめ
最初の1ヶ月で、つまずく場所は4つです。
| 週 | つまずくこと | 見る場所 |
|---|---|---|
| 1週目 | 何を頼めばいいか分からない | いちばん嫌いな事務から |
| 2週目 | 「完了しました」に騙される | 出てきた実物を開く |
| 3週目 | 欲が出て、大きく渡しすぎる | 手順が決まっているか |
| 4週目 | 自分でやったほうが早い気がする | 1回か、毎月か |
全部、うちが実際に通った道です。
だから、つまずいても「失敗した」とは思わないでほしいなと思います。
順番どおりです。
明日で、最後です
明日で、この30日連載は終わりです。
「30日書いてみて。そして、お知らせがあります」
30本書いてみて分かったことと、これからのことを書きます。
7月27日から、ほぼ毎朝おじゃましました。
最後まで、お付き合いいただけたら嬉しいです。